パーソナルジムの継続率|「続けてもらう」より、卒業しても関係が切れない形をつくる

この記事の要点
- コースの終わりが「卒業」になっていた。区切りをなくしたら、営業しなくても続くようになった
- 卒業しても関係は切らない。無料の勉強会と、卒業後に通える24時間ジムをつくった
- 集めやすい人と続く人は違った。集客の前に、どんな人が続いているかを数字で見る
集客はうまくいき始めたのに、お客様が続かない。
パーソナルジムを始めて、次にぶつかったのが、この壁でした。
2か月コース、3か月コースで販売していたころ、コースが終わったあとに続けてくださる方が、驚くほど少なかったんです。
そこから4年、いろいろ変えてきました。
今、私が考えている答えは、少し変わっています。
「ずっと続けてもらう」ことより、「卒業しても、関係が切れない」こと。
この記事では、継続率で悩んで、何を変えてきたのかを書きます。
- コースが終わると、お客様がやめてしまう
- 継続がトレーナーの営業力しだいになっている
- 卒業したお客様と、それきりになっている
そんな人に、読んでもらえたらうれしいです。
コースの終わりが、「卒業」になっていた
コース制で販売していたころ、一番の問題はこれでした。
お客様の中で、「コースが終わる=卒業」になっていた。
2か月のコースが終わると、「終わりました、ありがとうございました」という空気になる。
そこで「次のコースもどうですか」と勧めるのは、すごくハードルが高いんです。
私は、そこで終わらせてしまっていました。
継続が、トレーナーの営業力しだいだった
もう一つ、問題がありました。
継続していただけるかどうかが、トレーナーの営業力しだいだったことです。
勧めるのが得意なトレーナーなら、続けてもらえるかもしれない。
苦手なトレーナーだと、ほとんど続かない。
トレーナーごとに継続率がばらばらで、売上も、教え方の改善も、安定しませんでした。
「自分がいなくても回る形」を目指していた私にとって、これは大きな問題でした。
それに、人口3万人の町では、2か月で結果を出して「はい、終わり」を繰り返す形は、すぐに限界が来ます。
新しいお客様の数には、限りがあるからです。
区切りをなくしたら、続くようになった
そこで、コース制をやめました。
今は、週1〜2回、回数を決めて通っていただく形です。
→ パーソナルジムの料金設定|田舎で料金を4回変えて、たどり着いた「卒業前提」の形
これが、思った以上に効きました。
「コースが終わる」という区切りがなくなったので、お客様が自分のペースで「今月も続けよう」と決められるようになった。
勧めなくても、自然に続くようになったんです。
継続率は、驚くほど上がりました。
そして、トレーナーごとのばらつきも、小さくなりました。
営業力ではなく、形で続くようになったからです。
続けてもらう力は、人の営業力ではなく、形に持たせる。
それでも、卒業はやってくる
ただ、うちのジムは、卒業を前提にしています。
自分で食事も運動も回せるようになったら、卒業。
それが正しい形だと思っています。
でも、ずっとモヤモヤしていたことがありました。
サービスが終わった瞬間に、関係まで終わってしまうんです。
何か月も、ときには1年以上、毎週顔を合わせた人です。
それが「卒業おめでとうございます」の一言で、次に会うのは、街ですれ違ったときだけになる。
数字で見ると、もっとはっきりします。
LINEでメッセージを届けられる方は、約200人。
そのうち、今通ってくださっているのは、30人弱です。
つまり、100人以上が「以前、関わってくれた人」なんです。
人口3万人の町で、これだけの人が、一度はうちを知ってくれている。
この関係を、何もせずに放っておいていいのか。
そう思うようになりました。
卒業した人が、たまに顔を出せる場所をつくった
そこで、2026年の秋から、月に1回の勉強会を始めました。
お客様向けの「カラダの取扱説明書」です。
今通っている方も、卒業した方も、まだ来たことがない方も、誰でも来られる無料の会です。
場所は、自社の事務所の1階。
机は6人分しかありませんが、新しく場所を借りるわけではないので、追加の費用はかかりません。
狙いは、卒業した方が、たまにでも顔を出せる場所をつくることです。
困ったときに、戻ってきやすい状態にしておく。
それに、「パーソナルジムに行ってみたら」と人に勧めるのはハードルが高くても、「こんなテーマの勉強会があるよ」なら誘いやすい、とも思っています。
→ 血糖値スパイクを防ぐ食べ方|今日からできる、血糖値を整える3つの習慣(カラダの取扱説明書①)
卒業したあとに、続けられる場所もつくった
もう一つが、2025年に始めた女性専用の24時間ジムです。
パーソナルで、一人ひとりにしっかり向き合う。
卒業したあとは、24時間ジムで、自分のペースで続けてもらう。
実際に、パーソナルを卒業した方が、24時間ジムに通ってくださっています。
パーソナルの「卒業」が、関係の終わりではなく、次の場所への入口になる形です。
集まる人と、続く人は違った
続けてもらうことを考えるうえで、もう一つ、大事な気づきがありました。
24時間ジムで、退会した方の理由を年代別に並べてみたときのことです。
30〜40代の方は、「仕事が忙しくなった」という理由でやめる方が多い。
一方、50〜60代の方は、やめる方が少なく、気づくと何年も続いてくださっている。
ところが、うちの広告は、30〜40代に届くように作っていました。
集めやすい人と、続く人が、ほとんど重なっていなかったんです。
広告をもっと出せば解決する、という話ではありません。
続かない人を集め続けるのは、穴の開いたバケツに、水を足し続けるのと同じです。
口コミや紹介で来てくださった方ほど、長く続いている。
それも、数字を見て初めて気づいたことでした。
集客を考える前に、どんな人が続いているのかを見る。
継続率に悩んでいる人へ
最後に、パーソナルジムの継続率に悩んでいる人に、伝えたいことをまとめておきます。
- コースの終わりを、卒業にしない:区切りがあると、お客様はそこで止まる。続けるかどうかを、お客様が気軽に決められる形にする
- 継続を、営業力に頼らない:トレーナーの勧め方しだいで変わる形は、人が変わると崩れる。形で続くようにする
- 卒業しても、関係を切らない:卒業した方が、たまに顔を出せる場所をつくる。困ったときに戻ってこられるように
- 卒業後の、行き先を用意する:パーソナルの次に、自分のペースで続けられる場所があると、卒業が終わりにならない
- やめた理由を、数字で見る:集めやすい人と、続く人は違うことがある。集客の前に、誰が続いているかを見る
卒業は、関係の終わりではない
卒業した方と、10年後も話せる関係でいたい。
勉強会も、24時間ジムも、始めてからまだそれほどたっていません。
それでも、卒業した方が勉強会に顔を出してくださったり、24時間ジムで続けてくださったりする姿を見ると、この形はちゃんと機能していると感じています。
続けてもらうことより、つながり続けること。
それが、卒業を前提にしたジムが、4年かけてたどり着いた「継続」の考え方です。
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このブログを運営している人
小川健太|チカラコブ株式会社 代表取締役:今は新潟県見附市で、パーソナルジム「CLASSIC GYM」と女性専用24時間ジム「ココカラジム」を運営しています。
歩みを読むFOR GYM OWNERS
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