満足度98.4%のセール速報LINE >>

【筋肥大の栄養学】卵は全卵で食べるべし。おすすめの調理法も紹介します!

みなさん、こんにちはブライアン(@danielburaian)です。

今回は卵の「黄身」についてお話ししたいと思います。

減量中の方などは卵の黄身は脂質が多いからと捨ててしまうことが多いのではないでしょうか?

実は卵の黄身には筋肥大を有利に進めるために大切な栄養素がたくさん入っているのです。

ぜひ最後までチェックいただき、卵を全卵で食べるようにしましょう。

どうしてもタンパク質を増やしたい場合は「卵白パウダー」を使うのも手です。(こちらは鈴木さんがレシピ記事を書いてくれています。)

ここをクリック

マイプロテインの「卵白パウダー」を調理レビュー!ふんわり美味しいスクランブルエッグや高タンパク親子丼を紹介!!

研究報告その1:筋タンパク質合成が45%増加

参考 Eat Eggs This Way for More Musclet-nation

被験者 

21歳の筋トレ経験のある男性

実験方法

4セット10レップのレッグエクステンションとレッグプレスを12週間行いました。

筋トレの後は全卵を食べる群と卵白のみ食べる群に分けて食事を取ります。両方ともたんぱく質の量は18gに固定されており全卵の場合はそれに17gの脂肪が追加されていました。

運動後の食事

全卵のみグループ:18gのタンパク質+17gの黄身からくる脂肪

卵白のみグループ:18gのタンパク質のみ

※これらはクロスオーバー試験なので被験者10人の男性全員が両方のテストに参加しています。

結果:全卵を食べたグループで有意なmTORの増加

血液サンプルと※筋生検により卵白を食べた後アミノ酸のロイシンがより多く血中に入ることが明らかとなりました。また、全体としてロイシンのレベルは食後5時間のほとんどの時間で両グループとも同じでした。

※筋生検:局所麻酔下に皮膚を切開して、少量の筋肉を採取し、検査室で調べる方法。

しかし、全卵を食べたグループでは有意なmTORの増加が見られました。これは筋肉の成長にとって最も重要な細胞シグナル伝達複合体でこのmTORのレベルが高いほどタンパク質の合成が多くなっていることを示します。

(ちなみにmTORはの活性方法には大きく3通りがあります①機械的ストレス(メカニカルストレス)、②IGF、成長ホルモン、インスリンなどの成長因子、③アミノ酸です。)

さらに驚くべきことに全卵を食べたグループでは卵白のみのグループよりも約45%筋タンパク質合成が増加していました。

研究者たちの見解

この研究ではなぜ全卵が卵白だけよりもはるかに筋肉の成長に効果的であったのか理由までを知ることはできません。(この研究は全卵の方が筋肉に良いと事実を伝えるだけ)

しかし、研究者は全卵に含まれる卵白以外の栄養成分が関係していると考えています。つまり、卵白には含まれておらず卵黄のみに含まれているビタミン、ミネラル、脂肪などが身体に良い働きをし筋タンパク質合成を向上させたということです。

私(ブライアン)の見解

全卵グループの方が総摂取カロリーが脂質の分多くなるので筋タンパク質合成に優位に働くのは直感的にわからなくもない結果です。しかし、全卵の方に余分に追加されているのは卵の黄身から来る脂肪17gのみ。カロリーにして153kcalに過ぎません。(脂肪は1g9kcalなので)

この153kcalが筋肉に良い働きをしたということでしょうか?それもちょっと考えにくいような…

卵のプロテインスコアは100ということが知られていますが、もしかしたら白身だけだと100には達しないのかもしれません。そのため白身だけよりも全卵食べた方が筋肉に良い影響があるのかもと思って調べてみました。

卵は白身だけでもプロテインスコアは100に達するようですね。むしろ黄身のプロテインスコアの方が少ないようです。しかしこの表から見てわかるように君には必須脂肪酸が多く含まれています。

この必須脂肪酸が良い影響を与えた可能性は十分考えられるでしょう。

また、脂質はコレステロールや男性ホルモン(テストステロン)の原料ともなり筋タンパク質合成にはとても重要な働きをします。そのためこういった成分が間接的に筋合成に働いたということも考えられます。

ということで次の記事を紹介しましょう。

研究報告その2:コレステロールは筋肉の成長シグナルを増大させる

参考 Eat Cholesterol, Gain More Musclet-nation

被験者

30人の筋力トレーニングを受けた男性(24.6±2.7歳)

研究内容

一方のグループはトレーニング後に3個の全卵を食べ、もう一方のグループは約6個の卵白のみを食べました。この研究においてもタンパク質の量は全卵グループと卵白のみグループにおいて揃えられています。

結果

被験者がトレーニング経験のある男性であり、さらに研究期間も12週間であったため有意な筋肉量の増加を見ることはできませんでした。

しかし、この研究においてあらゆるマーカーを見ていくと全卵グループのほうが優位に働いていることがわかります。

例えば、(※1)線維芽細胞成長因子-2や(※2)フォリスタチンは全卵グループの方がかなり高く、さらに筋肉成長阻害成分である(※3)ミオスタチンが全卵グループでさらに低下しました。

(※1)線維芽細胞成長因子:血管新生、創傷治癒、胚発生に関係する成長因子の一種。(参考)

(※2)フォリスタチン:ミオスタチンの働きを阻害するタンパク質。筋肥大のポテンシャルはミオスタチン以上と言われている。(参考)

(※3)ミオスタチン:筋肥大を阻害する因子。ミオスタチンの働きが極めて弱くなっており、ムキムキになった牛やカンガルーの画像は有名(→ミオスタチン関連筋肉肥大症:これは人間にも見られる場合がある)。

研究者たちの見解

この研究を行った博士は次のように述べています。

「全卵中の葉酸のような他の微量栄養素と一緒に食事中のコレステロールは筋肉の成長シグナルを増大させることにつながります。そのためコレステロールの多く含まれる全卵の方が筋タンパク合成効果が高かったことが示唆されます。また、これはベジタリアンは動物性食品を可能とする通常の食事と比較して筋肥大に対して常にわずかに劣ることを示唆します。タンパク質やアミノ酸を植物から摂取することはできますが、食物コレステロールを含むのは動物性の食品だけだからです。動物性の食品の中でアジやイワシといったシーフードもかなりのコレステロール量を含んでいますが、それでも全卵には叶いません。安くて便利な全卵を摂ることは筋肥大においてかなり重要と言えるでしょう。」

ちなみに、卵と言うとやはりどうしてもコレステロールが気になるところですが、食事から摂取するコレステロールの量と血中コレステロールの量には相関がないことが分かっています(参考)。

参考 Dietary cholesterol: from physiology to cardiovascular riskPubMed

また、昔は卵は1日2個までと言われていましたが、これもウサギに卵を食べさせると言うちょっとちぐはぐな研究結果から生まれた定説です(うさぎは草食動物なので卵を食べず卵を食べたら体を壊すことは容易に想像できます)。

そのため以前は卵は1日2個までのキャンペーンを行っていた厚生労働省も現在は卵の摂取上限を撤廃しています。(「日本人の食事摂取基準2015年版」でコレステロール摂取目標量が撤廃されました。)

参考 日本人の食事摂取基準厚生労働省

このような全卵に対するポジティブな研究結果がたくさんあるのでシビアの減量期間で脂質の摂取量を少しでも下げたい時以外は黄身は捨てずに全卵で食べるようにしましょう。

減量中といっても多少の脂質は必要です。

そのためオリーブオイルやMCTオイル、CLAやフィッシュオイルといった脂質で1日の脂質を賄う方もいらっしゃいますが、私の場合は全卵を1日数個食べることによってそれを賄っています。それくらい卵の黄身に含まれる脂質を重要視しています。

黄身にも意外とタンパク質は多い

黄身の方がタンパク質が多い

ボディビルダーが卵の白身だけを食べていることから「白身の方がタンパク質が多い!」と思い込んでいる方が多いかもしれません。

実は卵の黄身の方がタンパク質が多いのです。

カロリーSlismによると以下のようになります。

100gあたりの含有量とカロリー

黄身:タンパク質16.5g、脂質33.5g、カロリー387kcal

卵白:タンパク質10.5g、脂質0g、カロリー47kcal

脂質やカロリーで見ると圧倒的に黄身の方が多いですが、タンパク質も黄身の方が多いのがわかります。

減量のために卵の白身だけを食べるという方は意外と卵のタンパク質が摂取できていない(半分以上捨ててしまっている)という事を念頭に置いてPFCバランスを考えましょう。

吸収率をあげるため、卵は必ず加熱して食べよう

さてここで少し注意点。

筋トレをやっている方であればもはや常識となりつつある内容ですが、卵を食べる際は必ず加熱して食べるようにしましょう。

卵にはトリプシンインヒビターというタンパク質分解酵素の一種であるトリプシンの働きを弱める成分が含まれています。

そのため全卵で生卵を3つ摂取したとしてもタンパク質として吸収される量は1個から1.5個に満たないと言われています。トリプシンインヒビターは加熱することで破壊することができますので、卵をタンパク質の摂取を目的として食べるならは必ず加熱して食べるようにしましょう。

余談:私が好きな卵レシピ

余談ではありますが、私が最近はまっている卵レシピをご紹介します。

レシピや料理と言えるほどたいそうなものではないですが、かなり美味しいのでおススメです。

それは何かと言うと「たまご丼」です。

全卵に白だしを適量加えフライパンでスクランブルエッグを作ります。この時にできるだけ粒が小さくなるようにサッと炒めてパラパラにするのがコツです。これをご飯の上にふりかけて食べるだけ。

私の地元北九州には名物のかしわ弁当というものがあります。そこに卵も載っているのですがちょうどこのような味がして懐かしくなるような味です。

北九州の折尾駅名物のかしわ飯。画像は「写真AC」より

ここに刻み海苔を入れて食べるのも良いでしょう。かしわ(鶏肉)があればそれはもうかしわ弁当ですね。

全卵だとどうしても脂質とタンパク質のバランスが悪い!という方はマイプロテインの卵白パウダーを使うのも手です。鈴木さんが紹介している卵白パウダーを使った親子丼は簡単で美味しいので全卵の少なめに使って足りない分は卵白パウダーで補いましょう!

マイプロテインの「卵白パウダー」を調理レビュー!ふんわり美味しいスクランブルエッグや高タンパク親子丼を紹介!!

ここをクリック

そのようなわけで今回の記事では卵の黄身が持つパワーについてご紹介してきました。是非この記事で卵は脂質が多いダイエットに向かないといったマイナスなイメージを覆していただきぜひ黄身ごと(全卵)で食べるようにしましょう。

卵の黄身を捨てない分フードロスや環境にも良くなるはずです(何しろゴミが減ります)。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。 

//サムネイルを取得 //ここから構造化データの記述